just in case......1月、ミラノで。

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冬のミラノ。石造りの建造物でできたヨーロッパは、ストーングレーがよく似合います。

1月末、2018年秋冬コレクションの前哨戦が始まりました。

しばらく、レディスファッションでは、新しい話題がなく、沈静化していたミラノの街も、最近のGucciの大改革と快進撃に、少し活気と自信を取り戻した様相。

イタリア人と日本人はよく似ている、と言われます。わたしもつくづくそう思うことがあります。きっと、イタリアも日本も、ツーリスト以外は、ほぼ単一民族でできている国ですから、だから似てしまうのかな、と。

特に、Gucciのように、国民的スターが現れると、いろんなことはさておいて(?)、単純に元気になったりするところは、どこかよく似ています。

とはいえ、日本と大きく違うのは、遺された街並み。

見慣れてしまっても、朝、夕には、残された遺跡のように美しい。

例えば、どこということもなく、そのあたりの同じ場所に、日がな一日座って空を眺めているだけでも、色っぽい景色が時間とともに現れるさま。どこからか、弦楽器の音でも聞こえて来そうな色気があります。

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白い不思議なテントにが見える建物は、私たち、買い付けに行くバイヤーや、ジャーナリストが、とりあえず、欠かさずに訪れるお店。Corso Como 10。

この店のディレクターで、ファッションアイコン、カルラ・ソッツァーニは、イタリア版Vogue編集長、フランカ・ソッツァーニの妹。カルラ自身も、ELLE、VOGUEで編集を務めたあと、このセレクトショップを立ち上げました。ファッションと同居する二人のよく似た姉妹。昨年、姉のフランカ・ソッツァーニが病で急逝し、業界に大きなショックを与えました。

ちなみに、フランカ・ソッツァーニの死を予感したのか、彼女の息子が撮影した、ドキュメンタリーは、リアルな彼女の在り方や、新しい刺激と挑戦の覚悟、自分に与えられた使命を全うする姿が描かれた感動的な映画でした。

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ファッションとアートを「体験する」ことをコンセプトに作られたこのミラノを代表するブティックは、「ものを買う」こと(手に入れること)で満たされるファッションへの欲求から、もう一度、それが、辿りつくまでの過程を体験することへ欲求でもあったことを思い出させてくれるようで、とても面白い空間。

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ギャラリーと、アートブックやポップなアーティストの雑貨が並ぶショップも併設され、ギャラリーの入り口付近から抜ける屋上に出ると、アートが無造作に青空に置かれた広い空間が広がります。

寒い1月末の屋上には、誰もいなくて、まるで、不思議の国に紛れ込んだような錯覚に。

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モードでエッジの効いたハイブランドが並ぶ、このブティックは、モダンでアートなカルラの世界観。

今の時代を感じさせる、大人のスポーティなひねりをさりげなく取り入れたスタイルが似合いそう。

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Blouson Monclaire / T shirt Paco Rabanne / Bag Paco Rabanne / Skirt Paco Rabanne

 

大切にしたい、その日のためのワードローブを。